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わたしとわたしでないものデトックス様(よう)に
橋本正秀
アウトマトンが確実な民族の相貌を固唾飲む端々にやがて寛容な
あいつらが人間の死をきめることを決めこむ日がやってくる。き
れい好きなやつらの浄化されきった貌だちの露出された表情のコ
ミュニケーションの道具仕立ての隠蔽を白塗りの厚化粧の群れが
取り囲んでいる。
わたしがわたしでないものに微妙に調節されたいわたし。
現在という瞬間に閉じこめる方向を喪失した痛みの糸の系譜を読
み解く生理の原始の疼きを身体の表層にイメージする。フラット
なオプセッションのわたしかんけいのあなたに巣くう恐怖の連鎖
をベーシックトーンの補強の中に現在するプライベートな身体が
取り囲んでいる。
わたしがわたしでないものに微妙に調節されるわたし。
清浄なげろが清潔な体内に目的もなく蓄積されるなかでパントマ
イムな仮面のことばが接触恐怖をまき散らしながら「イン・ザ・
ボックス」する。孤立した身体が夢想するパブリックな身体の神
聖卑俗のお祭り模様に神聖な糞まき散らすデトックス模様三昧が
取り囲んでいる。
わたしがわたしでないものに微妙に調節されたわたし。