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微睡み 「あ・ほうかい第６号」所収の詩
微睡(まどろ)み
橋本正秀
声高に人知れず美しい国
や未来を語る人がありま
した。夢にあふれた言葉
の数々に一様に希望を与
えられた人々がありまし
た。自分に降り注ぐ輝き
を誰もが信じておりまし
た。語り部が多かったも
のですから、だんだんと
確信に満ちたものとなっ
ていきました。青柳の堰
堤に夢が一つありました。
滋養分そのものの夢のよ
うでした。日差しのなか
の風貌満ちるはがくれと。
ゆきゆきてゆうきゆくもとめもとめもとめる
たびかさねたびかさねたびかさねるしんごん
あふれあふれあふれるもちつもちつもちあう
ふりそそぎふりそそぎふりそそぐかどりうむ
あたえあたえあたえられうごめきあうきぼう
しんじしんじしんじしんじるどぐされこころ
かたりかたりかたるかがやきかがやくおだく
みちみちてみちみつことだまはいきょははう
いかりいかりいかうまどろみのなかまどろう
みだれみだれみだれうちつうたれつうたれる
はじらいはじらいはじらうゆめうつつひとつ
はげしはげしはげしいぼうげんぞうげんうつ
ぶつぶつと独り言うなされる譫言弄する戯言
たたきたたかれ徒言徒口あたらはくはく空言
放ち放たれ満ちる苦言甘言怨言空打つ泣き言
吹き吹く吹きまくり並べる虚言地這う駄法螺
微睡む性根打つ葉隠れおかげ悪口悪口悪たれ口憎まれ口
売り言葉買い言葉差し出口逃げ言葉満ちて満ちるおのれ
